家づくりは
「自分の暮らし」について
考えるきっかけ
四方山設計 吉田涼子さん

ご自身のご紹介

大阪生まれ、埼玉育ちです。幼い頃は、弁護士や新聞記者など人の話を聞くことを仕事にする職業に興味もあったり、工作や絵を描いたりすることも好きでした。高校生の頃は、プロダクトデザインにも興味をもち、チャールズ&レイ・イームズが好きでした。イームズを通して知った、バックミンスター・フラー(アメリカの建築家)の展覧会で、建築とは、ただ建物を建てることだけではないということを知りました。

そこで、建物に興味があってというよりは、広い視点でものづくりについて学んでみたいという気持ちで、建築学科に進みました。卒業後は、東京の設計事務所で7年ほど働き、都市計画や大きめの公共施設に関わることが多かったです。
ランドスケープを学びたいと転職しようとしていた頃、「大埜地の集合住宅プロジェクト」への参加をきっかけに神山に移り住みました。

プロジェクトが終わったあとも神山に住むために、自分の家を探しました。集合住宅では新築で神山での暮らし方を考えたことから、その空き家改修版をやってみようと思い、仕事場と住まいに整えました。仕事の合間に、庭づくりや田んぼをしたり、神山の土地にいることを楽しみながら暮らしています。

家づくりへの想い

近頃は、空き家改修の仕事が多いですね。例えば、100年経っているような建物だったりすると、それに見合うよう、劣化していく材料よりも時間が経っても気持ちの良い材料を選んだり、一見わからない部分も丁寧につくっていきたい。手を入れる際には、現代の生活に合わせた使い勝手とのバランスをとることが必要になりますが、何年か経った先に、また剥がされたりというようなものは、つくりたくない。

 新築でも改修でも、理にかなったつくり方ができていれば、将来、さらに改修されても、長く残っていくだろうと思う。その手がかりになるような、きちんと物の道理を見極めて設計したいと心がけています。また、家単体だけではなく、集落や風景の中にフィットしていくということも道理の一つとして大切に考えていきたいですね。次の時代にも、引き継いでいけるような空間を設計をしていけたら。

木で建てる家の良さ

近くにあるものを使うというのは、ものづくりの基本かと思います。
神山杉というのも、その生活圏で使われるから価値があるんじゃないかなって。

一方で、家を建てるときに材料をどう選ぶかは、楽しみの部分というか、別の価値観があっても良いとは思うんです。DIYをするにしても、とりあえずホームセンターで材料を買ってくるのではなく、地域の木を調達したり、町の大工さんの知恵と手を借りるなど、足りないものを近くで補っていくという方が、自分で暮らしを整えていく方法としては、魅力的かなと思ったりもします。

技術的な強み

時間をかけるということを大切にしたいと考えています。
家を考えるというのは、住む側の人にとっても大変な作業です。

この場所だったらどう暮らしたいかを想像したり、逆に理想の暮らしを実現するために場所から探したいということも家づくりのうちです。そこから丁寧に、時間をかけて一緒に考えていきたいと思っています。

また、多くの選択を問われる家づくりのなかで、設計を考える過程に参加してもらえるようにも進めていきたいと心がけています。

家づくりをはじめる方へ

日々忙しく流れがちな生活の中で、暮らすことそのものに目をむける機会は少ないのではないでしょうか。家をつくるということは「自分の暮らし」について考えるきっかけになります。
良い機会として楽しんでもらえたら。

施工事例

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お問い合わせ先

事業所名 四方山設計 一級建築士事務所
住所 771-3203
徳島県名西郡神山町鬼籠野字中分19-1
Eメールアドレス yoshida@yomo-yama.jp
Instagram https://www.instagram.com/yomoyama.arch/?igshid=ZDdkNTZiNTM%3D