家族が健やかに暮らすことを
建築でサポートしたい
その建築設計工房 赤尾苑香さん

ご自身のご紹介

神山町の生まれ育ちです。小さい頃から新聞広告の間取り図を見るのが好きで、父親が、住宅展示場に連れて行ってくれるのも楽しみでした。小学生の時に、父親が納屋を個室に改装してくれました。照明や壁、床をどれにする?って選ばせてくれたり、休みの日にトントントンってやってる作業を見たことをよく覚えています。
美術をしていた母親の影響か、工作や絵を描くことが一番没頭できることでした。

ある日、母親がインテリアの本を見せてくれて、「私が好きなのは、これ!」って気がついて、県内のインテリア学科のある専門学校に進学しました。
講師だった富田眞二さんという熱い建築家と出会い、ゼロから全てを創造していく設計の面白さを知り、建築の道に進みました。

はじめて勤めた事務所では、主に店舗や倉庫など商業施設の仕事をしてきました。仕事をしていく中で、もっとお客さんの顔の見える距離で「家づくり」がしたいと、思い切って独立しました。

家づくりへの想い

私の家は3世帯住居で、日中は水回りや台所のある母屋で過ごし、夜になると子世帯は離れの2階で暮らしてました。そこは8畳と6畳の二間で、父親が8畳間にカーペット敷いて、間接照明や小ぶりなシャンデリアがあって、そこで家族5人で、金曜ロードショーを見たりして過ごしました。

小さい空間に家族で居た記憶が鮮明にあって、家づくりをするときも、この家族が一緒に育っていく、それぞれの記憶になっていく場所なんだと思いを馳せながら設計してます。

どんな家族にも、いいときもあれば悪いときもある。
いろんな時間軸で、家族のあり方は移り変わると思うんですけど、よい家族の状態が少しでも長く続くよう建築でサポートできたらいいなと思います。

家族やけどちょっとしんどいみたいなことが、家の工夫で改善されることって大いにあるなって思っていて、家の工夫で、お互い気持ちよく居られたらいいなって。
家族がどこにいてても、気配を感じながらおおらかにつながれる設計を意識してます。

木で建てる家の良さ

一つは、ありきたりですけど、実際に感じられる肌触りとか質感とか香りが良いことですね。以前、暮らしていた家で、畳だったところを杉の床に張り替えたんです。それだけで、気持ちよさが一気に変わりました。

もう一つは、木のような自然素材からは、ついこの間まで生きていた生命のエネルギーのようなものを感じます。生きているもののエネルギーは、きっと新建材では感じられないんだろうなって。私は、そんなエネルギーを感じられるものと一緒に生きていく方が心地が良いと思っています。

やっぱり木を使うのは好きです。木は、イメージをかたちにしやすいというか。例えば、木製の建具が枚あるだけで空間の締まり具合も全然違ってきます。これって侮れんぞって感じていて、大切にしたいことの一つに思っています。

技術的な強み

建築のテイストにその設計士らしさが表れると良いなとも思うんですけど、私自身、「これが私」というカラーはまだ無くて。施主さんが望むものを第一にしながら、より素敵になるようにって考えています。

家づくりは、その家族にとって多くの時間や資産を投入する、人生の中で大きな機会です。設計事務所に頼みたいとか、これから家建てるぞって思って来てくれる人たちは、「こんな家に住みたい」っていうイメージをお持ちだと思います。

イメージは、視覚的に具体的な人もいれば、使い方的に具体的な人もいるので、全てをイメージしきれていなかったとしても、その人の思い描いてるものを一緒に紐解きながら、全部ちゃんと掴みに行きたい。その人が思い描いている住まいや暮らしのイメージを具現化して、叶えたいなっていうのを一番に考えています。

そして、自分の美しいと感じる感覚だったり、機能的なところを付加して良いものにしていきたい。その中に自分の色が出るのだろうと思っています。誰とつくるかでカラーは変わっていくのが良いと思っています。

家づくりをはじめる方へ

生みの苦しみも含め、総じて私自身は家づくりを楽しんでいます。工事に携わる人たちもきっと楽しいと思いながらつくっていると思うので、その中にぜひ入ってください。長丁場でもあるし、考えることもたくさんあるけど、家を建てていく課程を一緒に楽しみましょう。

施工事例

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お問い合わせ先

事業所名 その建築設計工房
住所 771-3201
徳島県名西郡神山町阿野字五反地361
電話番号 090-3988-3235
Eメールアドレス akaosonoka@gmail.com