遊び心のある、
木のあたたかみを感じられる家づくり
白土工務店　白土義信さん

これまで「あいつに頼んでおいたら心配ない」と言ってもらえるように仕事をしてきたつもりです。当たり前ですが、どんな仕事も丁寧に仕上げて、その時だけでなく、次に家を修繕する機会にも声をかけてもらえるように。大工として、お客さんから頼まれたことに、きちんと応えることが大事だと思っています。

木によって木目や色味もさまざまです。それをどう活かすかをいつも考えています。例えば、最近では、床の間のある家が少ないので、床柱用の絞り丸太を何か良い使い道がないかと考えて、半分に割って窓枠に使ったりしたこともありました。

少しばかり手がかかっても面白さには、敵いません。木は面白い。
切れ端も捨てずに残していて、ちょっとした細工の材料に使っています。

木は、年月が経つと少しずつ飴色に変化して、似たような色に揃ってきます。
ちゃんと手入れしてやれば、長く綺麗な状態が続きますよ。
神山杉は、黒っぽい色味が特徴ですね。普段から神山杉を使って建てています。

大工ですから、木を使いたいです。
扱い方も、通り一編の方法ではなく、遊び心をもちながら工夫してできたらと考えています。

また最近は、プレカットという機械で加工する建て方が主流ですが、やはり自ら墨をつけて刻む手加工で建てたいですね。木に合う加工ができることで、金物だけに頼らない、強い家になると思っています。それに、仕上げ用の板材の加工も自分でしますし、建具もつくります。すぐに使えるように、天然乾燥させた木をストックしてあります。

あとは細工することが好きですから、木で作ったカバンやティッシュケースを桜まつりに出したりもしています。

木には、あたたかみがあります。見た目も、触れても、あたたかさを感じる。そういうのが感じられる木の使い方で、遊び心もあって満足できる家を一緒に建てましょう。