新しい技術を使いながら、
木と大工の手仕事を活かしていく
一宮建築 一宮光博さん

ご自身のご紹介

神山町で生まれ育ちました。小さい頃から大工をしている父親を見ていて、小学校の文集にも大工になると書いていました。高校2年生の時に父親が亡くなり、父親と仕事をしていた近所の大工さんに弟子入りしました。

そこで5年間置いてもらって、年(ねん)が明けて(一人前になること)からは、地元の知り合いの大工さんの現場を回ったり、ハウスメーカーの大工として働いたり、知人の住宅を任されたり、様々な現場で昔から伝わる木を使う手仕事から新しい耐震工法まで幅広く経験してきました。

家づくりへの想い

一番は、お客さんの願いが形になることだと思っていて、最後に予算的なすり合わせはあるにしても、まずは何がしたいか、どんな家をつくりたいかを聞くことが大事だと思っています。お客さんの意向を汲んだ上で、建築に携わって来た経験から、デッドスペースの活用方法や、これでは不便があるんじゃないかとか、気がついたことはなるべく伝えるようにしています。

最近ではプレカット材での家づくりが主流で、これは、昔は仕口が簡単なものだったけど、最近は技術が上がっていて、プレカットだから悪いということはない。でも、大工の経験から家がより強く、より長持ちするような手仕事のやり方はあると思うこともあります。

特に丸太を使うというところでは、大工の手刻みの技術が活きてくると思う。手刻みの技術が施された家は、わかる人は「やってるな」とわかってくれる。丸太は強度も上がるので。丸太を見せて使いたい要望があれば、大工の技術を使って、いい木を見せて、かつ強く長持ちする家をつくっていけたらと思っています。

木で建てる家の良さ

木は、温かみや手触りがいいのが一番だと思っています。

神山杉で言えば、まだまだ安定した品質と供給の仕組みが十分では無いと思いますが、そこで育った木を使うことは、気候や風土に合っていて、間違いない。それは、長持ちすることにつながると、昔から大工の間では言われています。科学的な根拠はわからないけど、自分は一理あると思う。

大工をやっていると、いい木は見せたくなります。節があったりなかったり、人によると思いますが、自分は節がある木も嫌いではないです。そんな材料の個性を見て楽しめるのも木の良さの一つだと思います。

技術的な強み

昔ながらの家づくりから最近の家づくりまで幅広く経験してきたのが強みだと思います。大工の手刻みの技術とか、いい木を見せるというこだわりはありますが、木だけで100%家ができるとは思っていません。

最近の家づくりは、断熱・気密を施す省エネ化が進んでいて、そんな家が求められていると思います。ものすごく性能のいい断熱材を使いながら、さらにそれをビニールで密閉するとか。でも生きている木を使う場合は、それ呼吸できてるのかと疑問に感じることもある。そこは上手く両立させられるんじゃないかと思っています。

省エネの家をつくりながらも、木を活かしていく、それで長持ちする家をつくれたらお互いにいいんじゃないかと思っています。

家づくりをはじめる方へ

納得のいく家を相談しながらつくっていけたらと思っています。要望も聞いて、助言もしたり、納得いくまで付き合います。完成で終わりでなく、その後もずっと気安くつきあっていけるような関係で終われたらいいなと思います。

お問い合わせ先

事業所名 一宮建築
住所 771-3310
徳島県名西郡神山町神領字本上角184
電話番号 088-676-0444
FAX番号 088-676-0444
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