ご自身のご紹介
神山町で生まれ育ちました。父が大工で、親戚のまわりにも多く、身近な存在でした。
小さい頃から祖母や母には、将来継ぐように言われてきました。自分自身は、大工になることを強く意識してはなかったですが、高校は、建築に携わる学科に進みました。
卒業後、手刻みの仕事が経験できるようにと父の仕事仲間の方や父の計らいで、佐那河内村にある工務店に就職しました。就職後の2年間は、木匠塾という大工育成学校にも、仕事をしながら通っていました。しばらく働いた後、父の下で一緒に仕事をしていました。
ちょうど仕事を任されるようになった頃、父が亡くなり、工務店を引き継ぎました。父の代から協力してくれる業者さんやお施主さんたちが、多くいる状況は、いなくなった後も力かしてくれていると感じています。
家づくりへの想い
やはり大工なので、木を使って建てたいと思っています。父の代の頃から、ずっと手刻みで仕事をしてきました。これまでの経験を活かして、なるべく無垢材にこだわって建てたいという想いは強いですね。
木の場合、天然乾燥した材料を使うこともやはり質感が良いので、大切にしたい。
機械で乾燥させてしまうよりも、本来、木がもっている良さを残した状態の家をつくりたいと考えています。それに、お施主さんには、大工としての技術と経験で応えたい。それが自分たちの特徴でもあると思っています。
木で建てる家の良さ
木を使っている現場は、木のいい匂いがしたり、自然で違和感を感じる匂いがしません。ただ、乾燥機を使い乾かした木の匂いには、違和感を感じたりします。そういう経験からも天然乾燥が良いと考えます。
とはいえ、天然乾燥した木は扱う難しさもあります。湿気に影響を受けたり、木のくせが、時間の経過で影響がでたり。でも、そういったところに向き合いながら仕事をするのもやりがいに感じます。
神山の杉と他の地域とで、材料自体の違いは、特別ないように思います。見た目の特徴は、違いがありますが、それよりも地元への働きや自分たちにとっても良い影響があると考えて、町内の製材所で材料を調達しています。他に手っ取り早い方法もあるけど、妥協はしたくありません。
技術的な強み
特別な技術があるというより、技術は人それぞれに良さがあると思います。
意識していることのひとつとして、材料に関してはできる限り手を尽くしたいと考えています。例えば、良い質の材料ばかりを揃えられれば簡単ですが、現実には難しい。
なので、限られた材料の中で、良い材料をより分けたり、適材適所に使うことにこだわります。そこは、時間がかかっても妥協せずに仕事をしたい。
それに、自分で天然乾燥させた木の在庫を少し持つようにもしています。
また、木にはくせやねじれがあります。それを加工で直したり、くせを活かして使ったりします。とくに内装材・枠材など細かい材料ほど、それを見極めて、自分で加工することも大切にしています。あとお客さんにとって現実的な良さとしては、個人でしている工務店なので、大きな会社にくらべて、工事にかかる費用が、家自体に直結していることでしょうか。
家づくりをはじめる方へ
一緒に家づくりをしましょう。
家を買うという感覚の時代かもしれませんが、自分の家を建てるんだという気持ちで、お客さん自身も含めて、多くの人が関わる家づくりを同じ想いで一緒につくっていけたら。また、木の家づくりでは、材料調達の面からも時間をかけられると良いと思います。せっかくなので、自然なものを自然の力を借りて、丁寧につくる。そんな木の家づくりをしませんか。
施工事例
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